ハードウェアウォレットの勉強会を開いて見て気づいたこと

これから自分でも勉強会を開いて見たいと考える方々の参考になれば幸いです。

勉強会の概要

    • 有志 (自分) 主催のもと、株式会社AndGoさん (Founder & CEO 原 利英氏)、株式会社ブレイブブライトさん (Ledger 正規販売代理店 谷古宇氏)、HashHub さんと Ledger (サポートセンターのトップ) の 4 者が協力した勉強会
    • 1日目は【インプット編】として仮想通貨やブロックチェーン、ウォレットやハードウェアウォレットの基礎等の講義と交流会を開催
    • 2日目は主に谷古宇氏によりハードウェアウォレットの動かし方の解説を、実際に参加者にハードウェアをレットを触ってもらいながら行う【アウトプット編】(ゲストにAndGo社も参加) を開催
    • 特徴は、企業による出資で開催されたイベントではなく、有志の呼びかけにより開催が決まった勉強会であること
  • 会場は HashHub さんのご厚意

リンク :

https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256177157/

https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256190390/

勉強会開催の目的

    • 谷古宇氏は Ledger の販売サポートを行なっており、仮想通貨資産を適切に管理することや詐欺に引っかからないようにすることのために必要なリテラシー教育や、ハードウェアウォレットの重要性や使い方を普及させることの必要性を感じて今後講演会などを通して草の根的に行なっていきたいと考えており、自分はその活動を応援したいと考えたため
    • また、自分は仮想通貨によって、新しい価値が可視化・承認・消費されることが当たり前となる世界観に共感しており、その世界観を実現するためには仮想通貨を当たり前のものにする必要があり、その第一歩が仮想通貨資産を適切に管理する方法を普及させることであると考えたため
  • AndGo さんもちょうど11月に同じような問題意識で勉強会を開催する予定であったため、共同開催をすることになった

仮想通貨資産運用やハードウェアウォレットの認知度に対する現状

    • 仮想通貨の勉強会に来ている人でも仮想通貨を実際に持っている人が少ない
    • 仮想通貨を持っていても、多くは取引所に置きっ放しだったり無くしてしまうことが多い (430万BTCがすでに喪失したBTCとして認識されているそう)
  • 取引所のハッキング事件等でハードウェアウォレットを購入したものの一度も封を開けていない人が多い

勉強会のターゲット

    • 上記の問題点に関して、学生に考えてもらうのはどうかと考え、 もともとは学生向けに開催するつもりだった (学生団体は、主催側に勉強会のコンテンツ提供の負担が偏るため、外部から勉強会に講演してくれる人がいたら、もう少し勉強会の負担も軽くなるだろうという考えもあった)
  • しかし学生はハードウェアウォレットを持っていないことからどれほど学生から勉強会に対する関心が集まるものかが不明であったため、一般の方にも勉強会を解放することに決定

勉強会開催当日の様子

1日目インプット編

    • 参加者 16人 (うち学生 5 名)(予約人数 20人、主催除く)
  • 参加者はほぼ仮想通貨を持っていたがハードウェアウォレットを使ったことのある人は3名程度であった
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左から原氏、谷古宇氏、自分、Ledgerサポートチームリーダー
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参加者の様子

2日目アウトプット編

      • 参加者   4人 (うち学生 0 名)(予約人数 10人、主催除く)
    • ハードウェアウォレットを購入してそのままになっていた人が 2 人参加
参加者がハードウェアウォレット (Ledger Nano S) を操作している様子 「文字が見えにくい….」
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設定ミスによりもう一度秘密キーを設定し直す様子 (Ledger はブレイブブライト社の貸し出しのため秘密キーは仮設定のもの)

ハードウェアウォレットに対する勉強会参加者の声

    • 大きい資産を送る際に不安になる
    • ハードウェアウォレットを購入しても、初期設定でミスをして仮想通貨資産がなくなってしまったらと思うと怖くて使用できなかった
    • Ledger が対応する通貨が思っているよりもかなり増えていた
    • ファームウェアの更新の仕方が不明
    • ハードウェアウォレット (Ledger) の操作画面が小さすぎて見れない
    • Ledger の pin code の操作方法が慣れないとわからない
    • Ledger の秘密キーが英単語なのでスペルミスしそう
    • Ledger は、操作しにくい印象があったが、Ledger 本体の操作さえ慣れれば Ledger Live
  • ウォレットの使い方に関する講座というのを見たことがなかったので今後もやってほしい
  • 日本語のホームページが欲しい
  • ウォレットの勉強をすると、仮想通貨やブロックチェーンについての理解も深まると感じました
  • ケータイにハードウェアウォレットが内臓されたらよいのに、と思いました
  • Bitcoin Cash ハードフォーク後のサポートも何卒よろしくおねがいします

考察

もともと学生向けの勉強会であったが、学生に比べて参加者の年齢層が上だったことから、ハードウェアウォレットに対する関心は、より大きい資産を管理する可能性のある社会人のほうが高いだろうと推察される。ハードウェアウォレットは、初期設定のハードルが高いため、購入者対象に初期設定講座等を行うとかなりの需要があるのではないかと考える。

感想

ハードウェアウォレットを普及させる上での難点を垣間見ることができた勉強会であった。仮想通貨資産を安全に管理するために必要なリテラシーの普及に関しては、年齢層によらず、業界全体で意識して高めていかないといけないものであると思った。しかし、ひとりひとり、仮想通貨資産管理に関する理解やつまずく点は様々であり、勉強会で参加者の足並みを揃えることは想像以上に体力を要するものであることを感じたため、今後もリテラシー教育に挑もうとするひとたちを積極的に応援していきたいと思った。

また、懇談会での原さんとのお話が非常に面白かったのでまた話したいです。特にゲノム解析の手法について聞きたい。

参考 : 本記事のコンセプト

ある財団の公式イベント主催に関与したことがあり、そのイベントのゴールが「このイベントを機に自主的に勉強会を開いてくれる人が増えたらいいな」というものだったので、実際に自主的に有志で勉強会を開いてみることにしました(ここでの有志とは、コミュニティ保有者でも、仮想通貨・ブロックチェーン業界で何かしら履歴書にかけるような地位を有している人でもないが、ただ自分の開いて見たい面白そうな勉強会を開こうとする人のことを言います)。この経験をシェアすることで、参加者が自主的に勉強会を開くような雰囲気のコミュニティを設計するためのヒントになるのではないかと考えています。