注目

Brief Self Introduction

Let me introduce myself briefly.

I am Megumi Avigail Yoshitomi.  I run two projects.

First is to introduce Japanese companies, to Israeli people who would like to work in Japan for a several years. Since I am mixed, I could not join in Japanese community when I was a child, and I couldn’t join in Israeli community as well, because I have lived in Japan. So I really would like to help Japanese companies which is trying to work together with different cultural backgrounds, and also Israeli people who would like to work in Japan, so that there would be a new Israeli-Japanese community that I can join :) . In order to do that, I would like to introduce my project to Israeli people and ask for an advice and, to study what kind of people work in what kind of company.

Second is that, I would like to research startups in Israel and see if some of the startups can collaborate with Japanese companies or not.

医療情報×ブロックチェーン勉強会 (5)参加者の反応と今回の反省点

前提

この記事は、下記リンクの勉強会『医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]』において学んだことを記したものです。この勉強会は、医療情報システムにブロックチェーンを用いることの是非や実現可能性を議論することを目的とし、医療情報システムの日本における規格作りのエキスパートとして一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様を、医療業界におけるブロックチェーン導入の挑戦者としてMedibloc様を招き、講演とパネルディスカッションを行ないました。本記事『医療情報×ブロックチェーン勉強会 (5) 参加者の反応と今回の反省点』では勉強会に参加した医学生や医工連携に興味のある学生らが、勉強会の内容に対してどう反応したかや、企画者 (自分) 自身の反省を紹介しております。今後医療関係&ブロックチェーン関係で勉強会やカンファレンスを開くことを検討されている方はぜひご参照ください。この記事の内容はあくまでも勉強会を受けた参加者個人の解釈をもとにまとめておりますことをご了承ください。

記 : https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/

目次

  1. 勉強会概要
  2. 医学生や医工連携に興味ある学生がこの勉強会で聞きたかったこと
  3. 参加者の勉強会に対する満足度
  4. 参加者が今後参加したいと答えた勉強会
  5. パネルディスカッションにおけるファシリテーションの反省点
  6. 勉強会の企画に対する反省点
  7. Special Thanks 

勉強会概要

  • 勉強会参加者の71% が医学・看護・薬学生
  • 勉強会アンケート回答者の満足度を集計したところ、74% でした。
    • 「小林先生の講演がわかりやすかった」
    • 「最後レギュレーション、行政に踏み込んでくれて嬉しかった」
    • 「もっとJAHIS様のお話を聞きたかった」
  • 勉強会アンケート未回答者の満足度も含めて集計したところ、36% でした。
    • 「もう少し医療について勉強してほしい。プレゼンも練習 (予習) 不足な点が見られる方がいた」
    • 「メディブロックさんは会社についての内容が多くメディブロックに興味の薄い人は聞いていると辛かったと思う。」

医学生や医工連携に興味ある学生がこの勉強会で聞きたかったこと

トピック聞きたいと答えた人数
ブロックチェーンのこと 8
医療情報システムのこと 9
ブロックチェーンの医療業界における実装のこと 12
医療情報システムの標準化のこと  4
医療業界での挑戦的な取り組みのこと 4
医療業界の課題をテクノロジーで解決するということ 5

その他聞きたかった内容

  • ブロックチェーンがそもそも医療に介入できるのか、ということ
  • 医師として、内側からどのような取り組みをすれば良いのか
  • 医療業界の課題
  • 実際の日本のIT技術(医療) の現状
  • ブロックチェーンがそもそも医療に介入できるのか、ということ

参加者の勉強会に対する満足度

参加者の感想

  • 正直私はベンチャーに興味がなく、いつ政府がレギュレーションを変えるのか (点数がつくのかとか)、変えないと無理だろうなと思っていて、最先端で働かれている方もそういう思考だと確かめることができたので満足です。あとは、今、学生である私たちは何をしたらいいか、とおもいました。最後レギュレーション、行政に踏み込んでくれて嬉しかった。
  • ありがとうございました
  • 様々な視点からの意見を聞き考えることができた

参加者によるアドバイス

  • もう少し医療について勉強してほしい。プレゼンも練習 (予習) 不足な点が見られる方がいた

参加者が今後参加したいと答えた勉強会

  • ベンチャーなしのガチガチな政府とかでブロックチェーンの話
  • VRやARとブロックチェーンについて/医療ベンチャーの動向とか
  • 保険×ブロックチェーン

パネルスカッションにおけるファシリテーションの反省点

  • 医学生としては行政やルール作っていく側の人の話を聞きたかったため, ベンチャーよりもJAHIS様のようなルールづくりに直接携わっている人たちの話を聞きたい, という意見があった (1人)。
  • Medibloc様は講演で25分ほどは一般的な話、5分ほどはプロジェクトの話をしていただいたにも関わらず、「Medibloc はプロジェクトの話が多かった」という乾燥があったのは、パネルディスカッションにて私が質問をMedibloc様のプロジェクト寄りにしてしまったからではないかと考える。パネルディスカッションでは、あくまでも私がメディブロックさんのプロジェクトそのものについての質問を投げて、アレンさんはそれに答えただけ。
  • JAHIS様とMedibloc様の間に、対話が成り立ちにくい印象だった (日本語と英語だったことも関与すると思う。一応事前に受けていた注意ではあったが, やってみて初めて実感した)。Medibloc様の講演に関して、開発途中のプロダクトの話が公開できない情報などの理由によりあまりできずに一般的な状況やビジネスの話に寄ったためか、「プロジェクトではなく一般的な医療情報システムの話をお願いします」という私の Medibloc様に対する要望が適切でなかったのか、それとも JAHIS様の講演内容はある意味 JAHIS様のプロジェクト内容と考えると JAHIS様のみプロジェクトについて語らせ過ぎてしまったのか。
  • 今後は、政府を呼ぶのであれば (政府の活動内容をプロジェクトと呼ぶのであれば、政府は自分のプロジェクトの話をするので) 、スタートアップやベンチャーを対峙させる時はスタートアップやベンチャーのもつプロダクトについて詳しく語ってもらう方がよい (ファシリがやりやすい、メッセージを効果的に伝えやすいという意味で) のではないか。今回は同じ医療情報システムの導入者と挑戦者という視点でJAHIS様とMedibloc様を紹介してしまったが, スタートアップ側の紹介をピッチっぽくせず、かつ発信内容の重みを揃えるには、開発状況を加味する必要があったのかもしれない。
  • 今回はJAHIS様によってBitcoin が反例として取り上げられていたが他のブロックチェーンの紹介があったら違う結論になっていた可能性がある。相手の挙げる判例についてあらかじめ理解した上で適切な内容を話せる人を探す必要があった。
  • JAHIS様から Medibloc様やその逆への質問の時間を取りたかった。
  • JAHIS小林様や JAHIS 中光様から最初にでた疑問を要約して、一個一個Medibloc 様にその疑問に対して答えてもらう必要があった 。JAHIS様は一般的な質問をあげていたのに、自分がMedibloc様の技術開発状況の話に移してしまったことが後悔。なぜならこの勉強会は Medibloc様のプロジェクトではなく、Medibloc様を医療業界におけるブロックチェーン導入に対する一専門家として呼んだため。
  • Medibloc様の開発しようとしているような技術の概要がわからず、改めてMedibloc様 に開発中の技術について説明してもらう必要があった。
  • 質問を日本の標準化のしかたの話から海外の標準化の仕方に切り替えるときに、きちんと前の質問との関係性を明らかにしつつ聞くべきだった。
  • 登壇者が途中入場する場合は、入場前までのやりとりを少しでも相手に伝えておく必要があった。 

勉強会の企画に対する反省点

よかったところ

注目度が高かった

  • 有志の勉強会でありながら、たくさんの医学生団体、ブロックチェーン勉強会、業界団体の方にご協力いただけたこと
  • ブロックチェーン系のイベントで30人以上参加希望者が現れるのは希 (そのうち 70% 以上が医学生)
  • IFMSA Japan の代表曰く医療情報システムは医学生が普段あまり出会わない話題らしい
  • 医学生団体 Medical Future Fes 代表者に、今度は団体内部向けにぜひ勉強会を企画してほしいと強くお願いされた

専門家の方にご協力いただいたこと

要改善点

企画者の勉強や配慮不足

  • ファシリテーターがブレて、プロジェクトの内容の話が医療情報システムの導入の話と途中からすり替わってしまった
  • 事前に発表者の発表内容確認ができていなかったことにより参加者のみなさまを一部混乱させてしまった部分があった
  • トピックの偏り
  • Binance のデューデリ資料などもリサーチの参考になったが最初見逃していた

全体的な進め方

  • 3時間の講演会はきついため、途中でアイスブレイクやお菓子タイムを入れると良いのではないか
  • zoom は途中で切れていないか確認する
  • 質疑応答は各講演とパネルディスカッション後それぞれで行うほうが、参加者が質問を覚えていられる & 質問・回答しやすい

Special Thanks 

この勉強会はどこか1つの団体の勉強会というわけではなく, 有志で企画をしたものです。そのため, 様々な団体の方々にご協力いただきました。そのお礼をこの場でさせていただきたいと思います。

ご協力をしていただきました, 

一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様の中光様と小林様

Medibloc 代表の Dr. Allen 様と Han 様

黒田心様

国際医学生連盟 日本支部 IFMSA Japan 代表 笠井さま, メンバーの倉田さま

Medical Future Fes 代表 若林さま, メンバー 辻さまと名誉顧問の黒田さま

アジア医学生連絡協議会日本支部 AMSA Japan 元代表 岩瀬さま, メンバーの 西村さま

日本獣医学生協会(JAVS)外務局 林さま

株式会社JIW Sync 代表取締役 赤野さま

早稲田大学ブロックチェーンサークル Bit bears メンバーの鈴木様, 代表の方々

Miss bitcoin の藤本真衣様, 

その他告知や技術的な相談にのっていただいたみなさま, 本当にありがとうございました。

前回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (4)日本の規格作る人の視点とスタートアップの視点

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-4%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%A6%8F%E6%A0%BC%E4%BD%9C/

医療情報×ブロックチェーン勉強会 (4)日本の規格作る人の視点とスタートアップの視点

前提

この記事は、下記リンクの勉強会『医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]』において学んだことを記したものです。この勉強会は、医療情報システムにブロックチェーンを用いることの是非や実現可能性を議論することを目的とし、医療情報システムの日本における規格作りのエキスパートとして一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様を、医療業界におけるブロックチェーン導入の挑戦者としてMediblocを招き、講演とパネルディスカッションを行ないました。本記事『医療情報×ブロックチェーン勉強会 (4) 日本の規格作る人の視点とスタートアップの視点』では JAHIS 様と Medibloc 様によるパネルディスカッションの内容をまとめております。この記事の内容はあくまでも勉強会を受けた参加者個人の解釈をもとにまとめておりますことをご了承ください。

記 : https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/

目次

  1. パネルディスカッション Q & A 
  2. 結論
  3. 残った疑問や感想

パネルディスカッション Q & A 

Q : Medibloc の発表を踏まえて改めて医療情報システムを扱う上でどのようなメリットデメリットがあるかを感じたか

JAHIS (小) : 医療情報をクラウド上に扱うに当たって3省4ガイドラインを本当に満たすには、ブロックチェーンは適切ではない。ここをどうするのか?またブロックチェーンは2つの施設間で始めるのではなく、いろんな人が参加しないと意味がない。国がブロックチェーンを進めます、と言わない限り、病院によって扱うシステムが違うと普及進まないのではないか。また日本医療は診療行為一つ一つに対して値段が決まっている (国によって料金システムは異なる) ため、診療報酬に新しくブロックチェーン利用による報酬などの項目がつかないと、料金体系に組み込むこともできない。そこをどうするのか?医療保険や診療報酬が関係なければ導入できるのではないか?例えば、先ほど紹介した調剤薬局のチェーンへの実装事例などは、診療報酬などとは全く関係ない。

JAHIS (中)  : また、ブロックチェーンの特性として、改ざん検知に優れている点は間違いない。また、サーバーダウンによる障害を防ぐという点ではブロックチェーンの良さが活きる。しかし、盗み見されないことに対するブロックチェーンに対する機能はない。

Q : Medibloc は実際いまどのような技術を開発しようとしているのですか

Medibloc : 今後は B2C のプラットフォームも開発予定だが、現在はB2B に集中している。病院や保険会社が個人の健康に関与し向上させていく役割を持つ方へとシフトすることによって病院や保険会社に対する医療情報システムの需要が向上している。いまは一つの大きな病院と一つの大きな保険会社間での医療情報共有システムをつくっていて、個人が病院で得た自分の医療情報を保険会社に送るシステムを作っている。個人は自分の医療療情報のハッシュ値を病院から取得でき、個人が保険会社にそのハッシュ値を送ると、保険会社がその患者の医療情報が改ざんされていないか確かめることができるというサービスである。このような保険詐欺の解決を第一歩として進めている。

Q : 保険会社に対する医療情報の改ざん不可能性以外で、医療情報をブロックチェーン上で扱うメリットにどのようなものがあるのか

Medibloc : ヘルスケア情報自体は個人が管理するものであってブロックチェーン上で保存すべきものではありません。ヘルスケア情報自体は個人で管理すべきもの。例えばデータマネジメントにはスマートフォン経由で行われる。そして、分散型のデータベースをつくることにより、一度のハッキングで国民の医療情報が大きく盗まれることが予防できるのではないかと考えている。

Q : 新しい医療情報システムを作る上での課題や実現可能性について

Medibloc : 技術的なチャレンジではなくて、どうやって既存の病院や企業、政府のエコシステムに入っていくかが問題。今は我々が取り組んでいるのはそこである。

Q : JAHIS様は新しい技術が出てきたときにその技術の有用性を検討し規格に落とし込むこともあると思いますが、その場合、どのようにして周囲を巻き込んでいるのでしょうか。

JAHIS (中) : まず、業界団体は新しい技術に基づいたサービスを対象にするわけではない。新しい技術に基づいたサービスは、そのユースケースを個別の会社が検討して、個別に新しいサービスの提供をするかどうかを議論するはずだ。そのような市場の取り合いなどに関しては業界団体としては関与しない。

どちらかというとそういうユースケースで個別で進めると無駄があり、競争領域ではないものに対して関与するのが業界団体である。

では、中身に関しては今までその技術を用いてやってきた人たちに有用性を確かめつつ、特定の企業がメリットを得るような形になっていないかなどを気をつけながら検討する。あくまでも業界全体としてのコストが下がることを目的としている。

Q : 例えば HL7 FHIR はアメリカの医療業界で話題になったものが日本での導入でも検討されているのか

JAHIS : 国際標準化団体 ISO のなかに、運用系の標準があり、そこを参考にすることもある。日本の医療情報の標準化団体 SSMIX のなかでは、HL7の内容を必要に応じて参照しながら標準化を進めるのが一般的。日本は、2 バイト文字などの独特の文化があるため、独自のルールを作る必要もある。

Q : 韓国では情報システムはどこが規格を進めているのか

Medibloc : システムや導入に関与する団体の存在自体は日本と大差はない。また、規格を守った団体に対しては金銭的な報酬を与えるなどの事例があるようである。

Q : 政府や医療業界の様々な人に自分の技術を規格として後押ししてもらう上で、どのようなことを気をつけていますか?

Medibloc : 我々は韓国で、可能な限りニュートラルな立場を貫こうとしている。誰に対してもオープンである必要がある。韓国では 5 大病院があり、お互いに仲がよいわけではないのですが、弊社はその病院全てと仲良くしている。

JAHIS : さっき、診療報酬という話が出てきました。国が、医療情報システムを導入したいので、導入した病院に報酬を与えるという例は正直少ないです。国の診療報酬を決めているところの会長をやっていた方に、日本の医療制度はどのようにコントロールしていたのですか、と聞いたところ、実は日本の医療行政制度は全般的に諸外国に比べて規制がゆるいらしい (例えば人口何人あたりの医療機関数やベット数などが決められているところもあるが、日本にはそのような決まりはない)。その場合、医療はもともと民間が主になって動いているものであるためどのように行政としてコントロールするのか。それに対して行政は診療報酬を操作することによって医療行政をコントロールしているらしいです。

医療システムを導入することに対する補助金はほとんどつかないのですが例外としては次のようなものがあります。2 年前にかかりつけ医からの紹介で大病院で診察を受けるときに、紹介状が必要な場合がある。その紹介状を電子的に提供したら、その行為に対して何百円か報酬がつく仕組みになった (実際には「点数」がつく。1点10円)。よって、新しい医療情報システムを何か導入する場合は、そのシステムにとってよい手続きをした相手に対しては「点数がつくように」してください、と行政にお願いする場合があります。

Q (参加者より) : 規格に関して。ある一部の幹部が進めた方が良いよ、っていうとなんとなく進んでしまっていることにどう対処するのか?

JAHIS : 診療報酬についてはいろんな利害関係が参加するので議論がクローズなのでそのような点があることはないわけでもないかもしれませんが、我々はあくまでも愚直に根拠をもとに検証をしていくことを目指す。

結論

  • ブロックチェーン上で医療情報の全てを保管するのは適切ではない。その理由としては運用面での不便性や情報漏洩のリスクが挙げられる。
  • ブロックチェーン上で医療情報を扱う場合は、その改ざん不可能性を武器にした用途に使うのが一番ではないか。用途の例としては、北海道の調剤薬局のデットストック解消に向けたブロックチェーン導入や、患者が自分の健康状態を偽ることで不当に保険サービスを受けるのを防ぐための、Mediblocによる病院と保険会社間の医療情報共有システムなどがある。
  • ブロックチェーン上による医療情報の保存は両者ともに肯定はしていなかった。JAHIS 側によると行政では医療情報の第三者機関による活用に向けて、医療情報の活用に対する規制を緩和したり、匿名加工情報の認定機関を設ける仕組みをつくったりするなどして整備を進めているらしい。一方で、Medibloc の意見としては、医療情報を個人で管理することにより、医療情報の格納場所が分散され、一箇所のサーバをハッキングしても医療情報の大量流出のリスクが低くなるらしい。
  • ある医療情報システムの標準化を進めるためには、行政側では (稀な例ではあるものの) 診療報酬 (点数) をコントロールするという手などが使われたことがある。Medibloc では、なるべくニュートラルに、競合関係にある機関同士であっても良好な関係を作ることに勤めているそうである。

残った疑問や感想

個人情報の取り扱いや流通について

  • 医療機関は医療情報の第三者提供でどれくらいの利益をあげているのか
  • 匿名加工情報の業者は果たして信用できるのか。国の認定基準がどれほど効力があるのか。
  • 情報銀行の認定事業者などは権力が集中しそう。情報銀行はどのような企業が参入を検討しているのか。
  • 次世代医療基盤法によると、Medibloc が自社サービスを日本で展開する場合はまず認定事業者になる必要がある、ということか?
  • 行政側の動きがよくわかった。

ヘルスケア領域におけるブロックチェーンの活用について

医療情報を個人で管理することにより、医療情報の格納場所が分散され、一箇所のサーバをハッキングしても医療情報の大量流出のリスクが低くなる、というmedibloc の意見に対して。個人的には医療情報システムを作るには 2 つの対策が必要であると感じた。1 つ目が技術的な扱いやすさを追究すること (相互運用性など)、2 つ目が情報漏洩のリスク管理体制を敷くことである。Medibloc のいうような状態を実現する場合、個人が医療情報を扱う上でのガイドラインなどを改めて作る必要がある。通常の中央集権的な医療情報の管理システムでは、医療情報のある取り扱いに対してはある立場の人の承認を得る必要がある、などの、人間の組織的なリスク管理体制に対するガイドラインが敷かれているが、個人が医療情報を扱う場合誰にでもわかりやすく医療情報の取り扱いに関する教育をする必要があり、かなり骨の折れる仕事である。したがって、Medibloc のやろうとしている世界観を実現するためには、利用者の情報教育も視野に入れると数十年のスパンを想定する必要がありそうであると感じた。

前回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (3)医療情報をブロックチェーン上で扱うサービスの挑戦

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-3%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%82%92%E3%83%96/

次回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (5)参加者の反応と今回の反省点

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-5%E5%8F%82%E5%8A%A0%E8%80%85%E3%81%AE%E5%8F%8D%E5%BF%9C/

医療情報×ブロックチェーン勉強会 (3)医療情報をブロックチェーン上で扱うサービスの挑戦

前提

この記事は、下記リンクの勉強会『医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]』において学んだことを記したものです。この勉強会は、医療情報システムにブロックチェーンを用いることの是非や実現可能性を議論することを目的とし、医療情報システムの日本における規格作りのエキスパートとして一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様を、医療業界におけるブロックチェーン導入の挑戦者としてMediblocを招き、講演とパネルディスカッションを行ないました。本記事『医療情報×ブロックチェーン勉強会 (3) 医療情報をブロックチェーン上で扱うサービスの挑戦』では Medibloc 様の発表内容をまとめております。この記事の内容はあくまでも勉強会を受けた参加者個人の解釈をもとにまとめておりますことをご了承ください。

記 : https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/

目次

  1. Medibloc 3つの特徴
  2. デジタルヘルスケアアプリケーションの現状
  3. 医療情報の価値とサイバーセキュリティについて
  4. 保険会社のあり方の変化
  5. Medibloc の現状

Medibloc の 3 つの特徴

Medibloc プロジェクトのうち、医療情報システムに関与しそうな特徴をあげると以下のようになる。

  1. 病院間での電子カルテの共有をブロックチェーン上で行うと言うもの。つまり, 各病院で各々保管されている医療情報を電子化して一つのデータベース上で管理するというもの。
  2. PHR をブロックチェーン上で行うというもの。PHRとは, 医療情報を個人が管理し、医療情報をどの病院や研究機関などに共有するかを個人が選択するシステムのこと。PHR をブロックチェーン上で行うというのは, ブロックチェーン上に記録された医療情報へのアクセス権限を, その医療情報の提供者本人だけが基本的に管理することができるというもの。
  3. 医療情報の売買や医療情報をもちいたアプリケーションの開発プラットフォームとしての側面。

デジタルヘルスケアアプリケーションの現状

ユーザーは本当は医療にお金を払いたくないので、医療系のアプリケーションはほぼ利益を作れていないのが事実である。現在存在するデジタルヘルスケアアプリケーションはほぼ全て生活にとって必要不可欠なものではなく、娯楽のために消費されることがほとんどだ。これは、デジタルヘルスケアアプリケーションがアクセスできる医療情報の範囲が限りなく制限されていることによる部分がある。ゆえに、デジタルヘルスケアアプリケーションプロバイダーは、この市場で勝負しようとするには病院や保険会社を相手にする必要がある。

医療情報の価値とサイバーセキュリティについて

ハーバードメディカルスクールの教授がいうには、ブラックマーケットでは医療情報は金融情報の20倍以上高く売れるほどの高い価値を持つ。しかし、患者は医療情報を得るための直接的なチャネルがないため、自分で管理をして利益を得ることができない。また、病院が医療情報を目当てにしたサイバー攻撃の対象になることもある。2ヶ月前に、シンガポールの医療情報データベースがサイバー攻撃され、大統領の医療情報を含め流出してしまった。ブロックチェーン上で医療情報を管理することにより、患者が個々人で分散的に医療情報を管理することにより1度のハッキングによる医療情報の大量流出を防げるのではないかと考えている。

保険会社のあり方の変化

最近、保険会社は医療費を工面するだけでなく患者の健康にインセンティブを与えるような仕組みを作っている。例えば、自分の健康状態や運動したことを保険会社にシェアすることにより、スポーツウェアなどの割引を得ることができる。この仕組みにより、患者は健康になる傾向が強まり、保険会社は医療費の負担を行う頻度が少なくなることが期待されている。このような取り組みは日本にもある (例 : 住友生命)。しかし、日本には他の国に比べて、多くの割合で高齢な方がいて多くの価値ある医療情報を作り出していると同時に、高齢者は患者として多額の医療費を払わないといけない現状がある。この仕組みを抜本的に変える仕組みはまだ存在していないのではないか。

Medibloc の現状

Medibloc は「Medibloc の 3 つの特徴」で挙げた (1)~(3) の取り組みにより、上節で挙げた医療情報分野における現状の打開を目指している。Medibloc は現在、まずは to B の医療情報市場に焦点を当てて、保険会社に対して医療情報が改ざんされていないかを確かめる仕組みを提供する予定である。詳しいプロダクトは次の四半期に公開予定であり、現在はシステムを HL7 FHIR に対応できるようにしている。ブロックチェーンも独自開発の予定である。

前回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (2)ヘルスケア分野におけるブロックチェーンの課題と未来

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-2/

次回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (4)日本の規格作る人の視点とスタートアップの視点

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-4%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%A6%8F%E6%A0%BC%E4%BD%9C/

医療情報×ブロックチェーン勉強会 (2)ヘルスケア分野におけるブロックチェーンの課題と未来

前提

この記事は、下記リンクの勉強会『医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]』において学んだことを記したものです。この勉強会は、医療情報システムにブロックチェーンを用いることの是非や実現可能性を議論することを目的とし、医療情報システムの日本における規格作りのエキスパートとして一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様を、医療業界におけるブロックチェーン導入の挑戦者としてMediblocを招き、講演とパネルディスカッションを行ないました。本記事『医療情報×ブロックチェーン勉強会 (2) ヘルスケア分野におけるブロックチェーンの課題と未来』では JAHIS 様の発表内容をまとめております。この記事の内容はあくまでも勉強会を受けた参加者個人の解釈をもとにまとめておりますことをご了承ください。

記 : https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/

目次

  1. ブロックチェーンとは
  2. IBM のブロックチェーン導入実績
  3. ブロックチェーンで医療情報を取り扱うことの可能性
  4. 医療分野におけるブロックチェーンの応用例

ブロックチェーンとは

ブロックチェーンとは, 分散型台帳のことである。情報を管理する台帳を中央集権的に一つのサーバで管理するのではなく, 複数のサーバで管理することにより, 分散型台帳は取引の期間やコスト, 脆弱性を解消しようとする。しかし, コスト削減などが実際に実現されているかは場合による。

ブロックチェーンには4つの要素技術がある。分散台帳, コンセンサス (bitcoin だとマイナーが何人いるか), スマートコントラクト, セキュリティ。

ブロックチェーンは、改ざんはされないけれど、内容の暗号化が計算で解読されて内容が参照される可能性がある。

IBM のブロックチェーン導入実績

IBM はハイパーレッジャーパブリック (企業向けの許可制ブロックチェーン) に参加。ハイパーレッジャーパブリックは Linux Foundation が主体で作ったものであり、そのシステム上に様々な企業が参加している。

IBM の実績は銀行系や製薬メーカーとの仕事も。

ブロックチェーンで医療情報を取り扱うことの可能性

2004年 e-分書法ができ、ハッシュ関数を用いた技術活用が初めて登場した。その議論における代表的なものは電子カルテ。カルテの電子化に当たっては真正性 (改ざん不可能性)、見読性(見て読める)、保存性が重要である。電子カルテを他の医療機関に渡すときは電子署名というやり方があり、その電子署名にハッシュ関数を用いて認証局を通して相手に伝える仕組みが総務省によって整備された。また、真正性担保のためにタイムスタンプサーバがあり、データがいつのものなのかを証明している。この機能にもハッシュ値を用いる。

ネットワーク上での医療情報のやりとり (病院内での管理の仕組み + 病院外とのやりとりにおける仕組み) にたいしては3省 (厚労省、経産省、総務省) 4ガイドラインが存在し、そのガイドラインに従って決められる必要がある (4つもガイドラインがあってわかりにくいので来年からは3省2ガイドラインになるらしい)。

ガイドラインによると、ネットワークを通じて医療情報をやり取りする場合はIP設定により暗号化された通信を行う必要かつ、認証局をおく (データの送り先が偽物ではないかを確かめる)ことが必要である。

ガイドラインを踏まえた上で、ブロックチェーンを医療情報システムとして活用することが適切でないのではないかと思う理由が 5 つある。

  1. 途中でデータ送信をとめることはできないため医療情報の誤送信は取り返しがつかない
  2. 時間の概念がない (ブロックチェーンのマイナーたちのサーバーの中には時間管理という概念がなく、あくまでもハッシュ値を計算しているので時間軸がないが、電子カルテは時間の情報が必要であるため、タイムスタンプをブロックチェーンに入れる仕組みが必要)
  3. 秘匿性の高い情報を扱えない (ハッシュ値は32バイトしかないので、完璧な暗号化は期待できず。あくまでも改ざんされていないことの証明に使う必要がある)
  4. データサイズの大きい台帳の取り扱いができない (データ量が多いとマイナーによる承認に時間がかかる。Bitcoin だとブロックサイズが1MB, 平均的な取引データ量は 250バイト。電子カルテは1K, CT画像は2G のため、画像データなどの保存に向かない。)
  5. 高速処理が要求される場面に向かない

一方、ブロックチェーンによる情報管理に向いているユースケースの条件として以下のものがあるのではないかと考える。

  1. データの改ざん防止が目的のものが向いている
  2. データサイズが小さく、相手にデータが届けば頻繁にデータ確認の必要がないもの (ブロックサイズが 1 MBのため、1MB 以上のデータはまとめられてしまう) 

例えば、改ざんされてはいけないけど参照されても良いものの例としては、送金、資金決済、流通サプライチェーン、土地登記簿などがある。

医療分野におけるブロックチェーンの応用例

北海道で行われている調剤薬局のデットストックの解消サービスの実証実験などが挙げられる。調剤薬局は様々な薬を一定量持たないといけないが、ニーズのない薬は死んでしまうとロスになるため、薬局間で薬のストック情報を共有することで効率よく薬を裁こうとするシステム。ハイパーレッジャーパブリックを使用。この実証実験の検証結果として以下の結論を得たらしい。

  • 医薬品トレーサビリティ成功
  • エスクロー決済 成功 
  • 改ざん不可能性の検証成功
  • コスト削減の可能性見出す

参考URL : https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/cloud-indetail/

前回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (1)医療情報の扱いと流通&政策動向

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-2/

次回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (3)医療情報をブロックチェーン上で扱うサービスの挑戦

https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-3%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%82%92%E3%83%96/

医療情報×ブロックチェーン勉強会 (1) 医療情報の扱いと流通&政策動向

前提

この記事は、下記リンクの勉強会『医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]』において学んだことを記したものです。この勉強会は、医療情報システムにブロックチェーンを用いることの是非や実現可能性を議論することを目的とし、医療情報システムの日本における規格作りのエキスパートとして一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) 様を、医療業界におけるブロックチェーン導入の挑戦者としてMediblocを招き、講演とパネルディスカッションを行ないました。本記事『医療情報×ブロックチェーン勉強会 (2) 医療情報の扱いと流通&政策動向』では JAHIS 様の発表内容をまとめております。この記事の内容はあくまでも勉強会を受けた参加者個人の解釈をもとにまとめておりますことをご了承ください。

記 : https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/

目次

  1. 個人情報とは
  2. 要配慮個人情報とは
  3. 個人情報・要配慮個人情報の第三者提供
  4. 次世代医療基盤法
  5. 医療情報の利活用に向けて検討中の制度

個人情報とは

個人情報の定義

個人情報とは特定の個人が識別できるものをいう。例えば, 「✖︎✖︎✖︎✖︎年✖︎✖︎月✖︎✖︎日生まれ ✖︎✖︎歳のときに✖︎✖︎病院にて✖︎✖︎の手術を行う」という情報があった時, ✖︎✖︎ の一つ一つは, 個人が特定されない限り個人情報ではなく, あくまでも情報の複合体で個人を識別できるものが個人情報である。

個人情報の取得と利用のルール

個人情報保護法 = 勝手に取得したり使ってはいけなくて, 情報の使用用途などをあらかじめ明示しておく必要がある。

明示の方法

  • 公表しておく (間接的。Webページなどに載せておく)
  • 個人に通知する (本人に直接同意を取る)

要配慮個人情報とは

要配慮個人情報の定義

個人に関する、人種・心情・社会的身分・病歴・前科・犯罪被害などの情報。例えば、「病歴」の情報であれば、障害の有無, 健康診断の結果, 保健指導, 診療調剤の情報など。

→ 他の個人情報に比べて一段階厳しめの取り扱いルールが存在する (要配慮)

要配慮個人情報の取得とルール

明示ではなく, 本人の同意を得る必要がある (伝えるだけではなく, 相手からOKをもらう必要がある)。

個人情報・要配慮個人情報の第三者提供

自分が集めた個人情報は, 自分のための利用のほかに、研究機関やメーカーなどの第三者に提供するときがある。第三者提供するときは本人に通知して同意をとる必要がある。

第三者提供の同意の取り方

個人情報の提供は「本人の同意が取れない場合はオプトアウト手続きを用いれば良いよ」、つまり、利用目的などに「第三者提供するよ」という旨や個人情報の伝達方法などをあらかじめ明示しておき、本人が嫌だと言ったらその提供を中止するのであれば第三者提供が可能。利用目的などは本人にわかるようにしておけばおっけー。

  • オプトアウト : 一旦はじめておいて, やだと言われたら除外するやり方
  • オプトイン : 本人の同意が取れた時だけ情報を集める方法
  • 一般的な個人情報では、実運用考えるとオプトイン原則。でもオプトアウトでも良い。
  • 要配慮個人情報では、オプトアウト手続きはダメ。しかし匿名加工情報という法律が去年確立。個人情報を, 特定の個人とわからないように, かつ復元できないように加工した匿名加工情報であれば第三者提供も可能、というもの。

次世代医療基盤法

要配慮個人情報は扱いづらいが, 情報は活用しないと意味がないため, 匿名加工医療情報の作成者の認定制度や, 取り扱いに関する規制が今年できた。次世代医療基盤法とは, 医療機関が本人にあらかじめ通知して, 本人が拒否しない場合, 認定事業者に対してのみ, 医療情報を提供することができます (オプトアウト手続きOK) というもの。

認定事業者は, 医療情報を病院から取得し (この段階では医療情報は加工されていない), その医療情報を加工した上で第三者機関に情報を渡すことができる。例えば, 製薬会社や国の調査機関などに渡す。 

認定事業者には, 多数の医療機関から医療情報が集まってくる。集まってくる医療情報は加工されていない。また, 適切な加工を施さないといけない。よって, 加工事業者は国からの認定を受けたものに限られる。

次世代医療基盤法は今年できた法律で, 認定取得にむけて動いている団体がいくつかあるが, まだ認定されている事業者はないため, 法律としては実際には動いていない。

医療情報の利活用に向けて検討中の制度

医療情報の適切な利活用に向けて, 政府としてやれることは法律やインフラなどの整備。そこで、政府が検討している, 医療情報の利活用促進のための制度を3つ紹介する。

(1) 全国保健医療情報ネットワーク (厚生労働省が検討中)

いまは病院間などが目的別に医療情報連携をする必要があり, 情報共有のネットワークを各々作らないといけない。そのネットワーク作りを, 国が肩代わりすることで, ネットワーク上のサービスを作る一般事業者が作りやすくなるのではないか? という考え方からスタート。

(2) 保険医療記録共有サービス

一般的には, 政府はネットワーク上のサービスまで提供する必要はないが, 作ったサービスが動かないとまずかったからなのか?保険医療記録共有サービスというネットワーク上のサービスを政府が作成中。

救急のときだけに参照できるような情報を共有したい。いまは, どのような情報を共有すれば効果的なのかを検討中。

(3) 情報銀行

個人情報を情報銀行に預けておくと, あらかじめ受けた個人の指示などにしたがって, 第三者に提供するという機関。情報を預けておくと, 情報を適切な所に公開して対価として利子が返ってくるというもの。投資信託に近い。2018年に認定審査受付開始。2019年3月に第一回めの認定事業者が決まるようで, 認定業者のハードルも低いそう。

実は現時点ではこの仕組みに, 要配慮個人情報は載せることができないが, これは現時点でのルールである。初めは普通の個人情報で行い, 成功したら要配慮個人情報も扱いを検討するらしく, 11月ころに第1回めの会議があり, 2月までに結論を得る, ということになっているらしい。

前回記事 : 医療情報×ブロックチェーン 【予習編】

https://omegastep.com/2018/12/02/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3-%E3%80%90%E4%BA%88%E7%BF%92%E7%B7%A8%E3%80%91/ 

次回記事 : 医療情報×ブロックチェーン勉強会 (2)ヘルスケア分野におけるブロックチェーンの課題と未来 https://omegastep.com/2018/12/10/%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%83%85%E5%A0%B1x%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A-2/

医療情報×ブロックチェーン 【予習編】

目次

  1. 医療情報システムに関する予習メモのシェア
  2. 勉強会の各登壇者に聞きたい疑問点
    1. 保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) に聞きたい質問
    2. Medibloc に聞きたい質問
    3. パネルディスカッションで聞きたいネタ
  3. 参考 : Medibloc 事業概要

医療情報システムに関する予習メモのシェア

医療情報システムとしてブロックチェーンを使うことは適切なのか。適切であるとしてその導入にはどのような課題が潜んでいるのか。

この疑問に対して答えるように設計したのが、医療情報×ブロックチェーンプロジェクトの実現可能性と課題 [医学生向け集中講義&討論会!]」(https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256262260/)である。この疑問を検討するにあたり必要なのは、医療情報システムの現状とブロックチェーン技術に対する知見であろう。そして、この記事は前者の知識インプットのために勉強会主催者がリサーチしたものを、メモの状態ではあるけれどもシェアするためのものである。

勉強会では、医療情報システムの現状とブロックチェーン技術に対する知見をインプットするために講義してくださる方々をおよびしているが、以下のリサーチ内容がその知見を吸収する切り口や補助となれば幸いである。

勉強会の各登壇者に聞きたい疑問点

保健医療福祉情報システム工業会 (JAHIS) に聞きたい質問

  • JAHIS の活動目的、団体メンバー、活動実態
  • 「標準化」とはなにか
  • 医療情報管理システムの選択のポイントと現状使用されているシステムの現状や今後使用が検討されているシステムについて
    • 医療情報システムの重要なポイントは相互運用性と情報漏洩へのリスク対策、か?
    • 相互運用性とは
    • 相互運用性に必要な事項
    • 情報漏洩はなぜ問題か
    • 情報漏洩を起こさないための工夫とは
    • 現在利用されている医療情報システムの性質
    • HL7 FHIR とは
    • 医用通信プロトコルは通常の通信技術を何が違うのか
  • 医療情報の売買に関する現状
    • 医療情報の売買の法律的・技術的制限
    • 医療情報の管理/売買プラットフォームの可能性  
  • 日本での、医療情報システムが採択されてから実装されるプロセス

Medibloc に聞きたい質問

開発に関して

  • MVP やテストネットの開発状況は?
  • MVP やテストネットの公開日程は?
  • MVP やテストネットがない理由は?
  • はじめQuantum blockchain 使おうとして、ブロックチェーンを独自開発するに至った経緯とは?
  • 医療系の他のプロジェクトでは Ethereum、Hyoerledger、IOTA などが使われているが、Medibloc のシステムに Hyperledger 等を使わない理由は?
  • 今後どのようなブロックチェーンを作るのか

韓国における医療情報システムの導入に関して

  • 韓国の医療情報周りの法律では、個人が医療情報を管理することは可能なのか
  • 韓国の医療情報周りの法律では、複数の病院が医療情報を管理することは可能なのか
  • 韓国の医療情報周りの法律では、複数の病院や個人が医療情報を売買することは可能なのか
  • 日本では政府主導 (厚生労働省のヘルスデータ改革など) や社団法人等により医療情報システムの改革が進められているが、スタートアップが発起人となる場合どのように他団体や政府を巻き込む予定なのか
  • 以上の問いの答えから総合的に考えて、韓国ではなぜMediblocが受け入れられるのか

ブロックチェーンで医療情報を扱う際の相互運用性に関して

  • ブロックチェーンでの情報の同期の遅さが、診察に影響することはないのか。どのような影響をもたらすのか。
  • 個人が情報を管理すると、緊急時には医者が情報が見れない可能性が高い。どのような情報を緊急の情報と位置づけ、どのような情報を緊急でないと判断するのか。

その他

  • Medibloc は医療情報の資産を個人が管理していくことを進める事業だが、ユーザーに対して医療情報の取り扱いに関する教育をするつもりがあるのであれば、どのように進めていく予定か。
  • 医療情報のセキュリティ (技術的なシステムの設計や運用方法の設計) に関するリスク分析をする人間はMedibloc内にいるか。

パネルディスカッションで聞きたいネタ

to J : JAHIS 様に振る質問 / to M : Medibloc 様に振る質問

to J : 医療情報システムに新しい技術を導入する上でどのような点に気をつける必要がありますか

to J : Medibloc の講演を聞いて医療情報システムをブロックチェーンで扱うことにどのような印象を持ちましたか?

to M : 医療情報システムをブロックチェーンで扱うにはどのような課題があると考えますか

to J/M : 医療情報のシステムって、初めは病院だけが関与していると思ったけど、政府や大手のベンダーや世界中の研究機関がHL7 FHIR などの規格について議論するなどして統合しようとしているということをしりました。世界の医療システムは国境を超えて一つのものを使おうと考える風潮があるのですか?それとも日本がアメリカの基準に合わせているだけですか?韓国はどこのシステムを参考にしているのでしょうか。

to M : また、医療情報システムの標準化にあまりにも多くの機関が関わっているので、たとえ優秀な人間が集まったスタートアップが画期的なイデアをもっていたとしても、それを反映させるにはかなりいろんな大手企業や政府を説得しないと行けなくなっていると思います。新しいアイデアを反映させにくいイメージについてどうお考えですか?

to M/J : スタートアップではあるものの、システムを広めるにあたっては巨大なシステムの一部にならざるを得ない部分もあると思いますがそれについてどうお考えですか?

参考 : Medibloc 事業概要

事業内容複数の病院に分散化された医療情報や、モバイル端末上の運動データなどを統合的に保管するシステムをブロックチェーン上で実現する。また、統合された医療情報は、個人が自ら他者のアクセスを制限したり、自らの医療情報を販売することを可能にする。
登壇者MediBloc Co-Founder のDr. Allen Wookyun Kho氏が登壇。
KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)にてコンピュータサイエンスの学位を取得したのち、コロンビア大学にてコンピュータサイエンスの修士号、慶熙大学歯医学専門大学院にて歯科医の修士号を取得。
実績Medibloc は、仮想通貨・ブロックチェーン業界において最も注目されているプロジェクトの一つとして、Forbes に取り上げられました[1]。Hanyang University Medical Center, Kyung Here University Dental Hospital などのアカデミックや、デロイトとのパートナーシップ等の実現もしています [2]。日本では「医療4.0」[3] にて取り上げられたプロジェクトでもあります。また、先週末発表された内容ですが、Medibloc はハーバード・メディカルスクールの関連医療機関であるマサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital:MGH)と医療ネットワーク構築に向けた共同研究を行っています。 MGH研究室の人工知能プラットフォームをメディブロックに適用する等、多様な研究活動を進める予定であるそうです。
HPhttps://medibloc.org/jp/
WPhttps://github.com/medibloc/whitepaper/blob/master/TechnicalWhitePaper_ENG.md
関連記事https://coinwall.jp/429
http://ico-news.jp/2017/12/interview-medibloc/

ハードウェアウォレットの勉強会を開いて見て気づいたこと

これから自分でも勉強会を開いて見たいと考える方々の参考になれば幸いです。

勉強会の概要

    • 有志 (自分) 主催のもと、株式会社AndGoさん (Founder & CEO 原 利英氏)、株式会社ブレイブブライトさん (Ledger 正規販売代理店 谷古宇氏)、HashHub さんと Ledger (サポートセンターのトップ) の 4 者が協力した勉強会
    • 1日目は【インプット編】として仮想通貨やブロックチェーン、ウォレットやハードウェアウォレットの基礎等の講義と交流会を開催
    • 2日目は主に谷古宇氏によりハードウェアウォレットの動かし方の解説を、実際に参加者にハードウェアをレットを触ってもらいながら行う【アウトプット編】(ゲストにAndGo社も参加) を開催
    • 特徴は、企業による出資で開催されたイベントではなく、有志の呼びかけにより開催が決まった勉強会であること
  • 会場は HashHub さんのご厚意

リンク :

https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256177157/

https://www.meetup.com/ja-JP/Decentralized-Salad/events/256190390/

勉強会開催の目的

    • 谷古宇氏は Ledger の販売サポートを行なっており、仮想通貨資産を適切に管理することや詐欺に引っかからないようにすることのために必要なリテラシー教育や、ハードウェアウォレットの重要性や使い方を普及させることの必要性を感じて今後講演会などを通して草の根的に行なっていきたいと考えており、自分はその活動を応援したいと考えたため
    • また、自分は仮想通貨によって、新しい価値が可視化・承認・消費されることが当たり前となる世界観に共感しており、その世界観を実現するためには仮想通貨を当たり前のものにする必要があり、その第一歩が仮想通貨資産を適切に管理する方法を普及させることであると考えたため
  • AndGo さんもちょうど11月に同じような問題意識で勉強会を開催する予定であったため、共同開催をすることになった

仮想通貨資産運用やハードウェアウォレットの認知度に対する現状

    • 仮想通貨の勉強会に来ている人でも仮想通貨を実際に持っている人が少ない
    • 仮想通貨を持っていても、多くは取引所に置きっ放しだったり無くしてしまうことが多い (430万BTCがすでに喪失したBTCとして認識されているそう)
  • 取引所のハッキング事件等でハードウェアウォレットを購入したものの一度も封を開けていない人が多い

勉強会のターゲット

    • 上記の問題点に関して、学生に考えてもらうのはどうかと考え、 もともとは学生向けに開催するつもりだった (学生団体は、主催側に勉強会のコンテンツ提供の負担が偏るため、外部から勉強会に講演してくれる人がいたら、もう少し勉強会の負担も軽くなるだろうという考えもあった)
  • しかし学生はハードウェアウォレットを持っていないことからどれほど学生から勉強会に対する関心が集まるものかが不明であったため、一般の方にも勉強会を解放することに決定

勉強会開催当日の様子

1日目インプット編

    • 参加者 16人 (うち学生 5 名)(予約人数 20人、主催除く)
  • 参加者はほぼ仮想通貨を持っていたがハードウェアウォレットを使ったことのある人は3名程度であった

46759384_189275842010990_1727182172797796352_n
左から原氏、谷古宇氏、自分、Ledgerサポートチームリーダー

IMG_7420 2
参加者の様子

2日目アウトプット編

      • 参加者   4人 (うち学生 0 名)(予約人数 10人、主催除く)
    • ハードウェアウォレットを購入してそのままになっていた人が 2 人参加

参加者がハードウェアウォレット (Ledger Nano S) を操作している様子 「文字が見えにくい….」

IMG_7431
設定ミスによりもう一度秘密キーを設定し直す様子 (Ledger はブレイブブライト社の貸し出しのため秘密キーは仮設定のもの)

ハードウェアウォレットに対する勉強会参加者の声

    • 大きい資産を送る際に不安になる
    • ハードウェアウォレットを購入しても、初期設定でミスをして仮想通貨資産がなくなってしまったらと思うと怖くて使用できなかった
    • Ledger が対応する通貨が思っているよりもかなり増えていた
    • ファームウェアの更新の仕方が不明
    • ハードウェアウォレット (Ledger) の操作画面が小さすぎて見れない
    • Ledger の pin code の操作方法が慣れないとわからない
    • Ledger の秘密キーが英単語なのでスペルミスしそう
    • Ledger は、操作しにくい印象があったが、Ledger 本体の操作さえ慣れれば Ledger Live
  • ウォレットの使い方に関する講座というのを見たことがなかったので今後もやってほしい
  • 日本語のホームページが欲しい
  • ウォレットの勉強をすると、仮想通貨やブロックチェーンについての理解も深まると感じました
  • ケータイにハードウェアウォレットが内臓されたらよいのに、と思いました
  • Bitcoin Cash ハードフォーク後のサポートも何卒よろしくおねがいします

考察

もともと学生向けの勉強会であったが、学生に比べて参加者の年齢層が上だったことから、ハードウェアウォレットに対する関心は、より大きい資産を管理する可能性のある社会人のほうが高いだろうと推察される。ハードウェアウォレットは、初期設定のハードルが高いため、購入者対象に初期設定講座等を行うとかなりの需要があるのではないかと考える。

感想

ハードウェアウォレットを普及させる上での難点を垣間見ることができた勉強会であった。仮想通貨資産を安全に管理するために必要なリテラシーの普及に関しては、年齢層によらず、業界全体で意識して高めていかないといけないものであると思った。しかし、ひとりひとり、仮想通貨資産管理に関する理解やつまずく点は様々であり、勉強会で参加者の足並みを揃えることは想像以上に体力を要するものであることを感じたため、今後もリテラシー教育に挑もうとするひとたちを積極的に応援していきたいと思った。

また、懇談会での原さんとのお話が非常に面白かったのでまた話したいです。特にゲノム解析の手法について聞きたい。

参考 : 本記事のコンセプト

ある財団の公式イベント主催に関与したことがあり、そのイベントのゴールが「このイベントを機に自主的に勉強会を開いてくれる人が増えたらいいな」というものだったので、実際に自主的に有志で勉強会を開いてみることにしました(ここでの有志とは、コミュニティ保有者でも、仮想通貨・ブロックチェーン業界で何かしら履歴書にかけるような地位を有している人でもないが、ただ自分の開いて見たい面白そうな勉強会を開こうとする人のことを言います)。この経験をシェアすることで、参加者が自主的に勉強会を開くような雰囲気のコミュニティを設計するためのヒントになるのではないかと考えています。